イラクの衝撃
2004年5月号
スンニ派・シーア派の蜂起、シーア派内部の権力抗争、外国人人質事件など、六月三十日に予定されているイラク人への主権移譲を控えて、四月以降、イラクでは各勢力の思惑が一気に表面化し、大きな混乱が生じている。主権移譲プロセスの主導権も、アメリカから国連の手に委ねられつつある。国連による主権移譲プロセスはどのようなものになるのか、なぜこの時期に騒乱が起きたのか、イラク国内集団間の合意は形成されるのか、武装蜂起は収拾へと向かうのか。邦訳文は米外交問題評議会のインタビュー、Q&A、タスクフォース・リポートなどを資料に、フォーリン・アフェアーズ・ジャパンで再構成し、Q&A形式でテーマに沿ってまとめた。参考文献については文末を参照。