CFRブリーフィング
東南アジアに注目する日米中の思惑
2006年2月号
アメリカは対テロ戦争の観点から東南アジア諸国との軍事関係の強化を望み、一方、中国は東南アジアでの鉄工業、天然ガス資源、森林伐採事業への直接投資を拡大させ、FTA構想を積極的に展開している。日本もベトナム北部など、東南アジアへの投資を積極化させている。しかし、中国の経済成長が、東南アジアの経済成長の原動力となっている部分があり、「あと3~5年もすれば、この地域における日本やアメリカの経済、貿易上の影響力を脅かすようになるかもしれない」とみる専門家もいる。軍事関係をテコに関係強化をめざすアメリカと、経済攻勢を強化する中国と日本。自立を高めたい東南アジア。今後の流れはどこへ向かうのか。