Review Essay
帝国の台頭と衰退を考える
2008年7.8月号

チュアは、帝国としての基盤を固めた帝国が、その後何世代あるいは数世紀にわたって繁栄し続けることができたのはなぜかというテーマに焦点を当てている。その答えは異分子の取り込み、より穏やかな言い方をすれば、帝国が内に抱える異分子への寛容を示したことにある。……次期大統領が現在の路線を変えられるかどうか、彼女は判断を下していないが、チュアが明確に指摘しているのは、政治的・宗教的な寛容と文化的な理解を持つことが、非常に重要だということだ。この点は国際社会におけるパワー、そしてアメリカというパワーの未来にとっても興味深い意味合いを持つ。