CFRインタビュー
馬英九総統の誕生で
中台関係はどう変わるか
2008年3月号
次期台湾総統に選ばれた馬英九は、かなり早い段階で、中国との経済合意を結びたいと考えているし、すでに運行されている中台間のチャーター便の数を増やし、定期便も就航させたいと考えている。そして時間をかけて、彼が「生活様式」と呼ぶ和平協定に向けた了解をとりまとめ、台湾の国際社会への参加に向けた道を開きたいと考えている。
馬英九の対中路線をこう予測するアジア問題の専門家、アラン・ロンバーグは、「一つの中国」の解釈をめぐって馬と北京の間には意見の違いがあるが、馬も北京も、それはそれで現状として受け止め、状況を先へと進めようとするだろうとみる。「中国はこれまでの台湾との対決的ムードを早く変えたいと望んでおり、「一つの中国」という概念を箱に押し込んで、台湾民衆の人心を勝ち取れるような関係を築き、経済開発に専念したいと考えている」。