世界は日本経済の経験から何を学ぶべきか
――量的緩和とバランスシート不況
2011年2月号
中国政府は日本の経験から教訓を得て、2008年11月に4兆人民元もの大規模な財政出動を実施した。・・・その結果、中国経済は「バランスシート不況」に向かっていたにもかかわらず、息を吹き返した。その後も中国は不況脱出の鍵となる財政出動を続け、現在の高度経済成長へと結びつけた。・・・(もっとも)中国は独裁国家であるがゆえに財政出動を維持できた・・・(R・クー)
現在のわれわれの課題は、いまユーロ圏で起きているように国債市場から強制される前に、管理可能なやり方で自ら債務を減らしていくことだ。(R・テンプル)
連邦準備制度は・・・危険で有害な存在になっている。・・・いまや連邦準備制度は、株、債券、モーゲージの価格をつり上げることによって生活水準を向上させようとする新たな試みを始めた。なぜそんなことにまで手を出すのだろうか。そのようなことをすれば、予期せぬ結果に直面する・・・(J・グラント)