3・11は日本をどう変えていくか
2011年5月号
日本が復興への道をたどり始める第一局面までは現政権が職責を維持するのかもしれない。だがこの局面を過ぎれば、日本の市民は指導者に対してこれまでとは異なるレベルの政治手腕を求めるようになるだろう。民主党、自民党を問わず、若手の閣僚や政治家たちは、地震とツナミ災害後、決意を示すとともにバランス感覚を発揮し、従来の政治家とは一線を画す行動をみせ始めている。歴史的にみても、日本では危機に直面すると、狼狽している長老政治家を尻目に若手が大胆な行動をみせる下克上によって時代が形作られてきた。いまや日本は、そのような時代を再び迎えつつある。・・・災害に襲われ苦難のなかにあるとはいえ、高い志をもつ若手の政治家世代が自分たちの出番を待っていることを忘れてはならない。