CFRブリーフィング
世界的水資源危機
――水の惑星の皮肉な現実
2012年6月号
人類が誕生した当時から水資源をいかに確保するかは重要な課題だった。しかし、今日の水資源問題の特徴は、統治体制が脆弱で不安定な地域で急速に需要が増 大し、水不足が深刻化していることにある。この厄介なトレンドに人口の増大、地球温暖化などによる水資源の供給量低下が追い打ちをかけている。2030年 までに人類が1年あたりに必要とする水の量は「現時点で持続可能とされる供給量」を40%上回ると予測されている。