CFR Interview
迷走するフランスとヨーロッパの未来
2013年9月号
いまや重要なポイントは、フランスが、すでに危機を脱したかに見える北ヨーロッパの軌道を離れて、南ヨーロッパの近隣諸国の軌道に入りつつあるかどうかにある。フランスが明らかに、そして不幸にも、ギリシャやスペインの軌道に入りつつあるとすれば、EU(欧州連合)にネガティブな衝撃が走る。・・・これまでヨーロッパにとって独仏が一定のバランスを保つことが重要だった。だが不幸にも、フランスはもはやドイツと同じレベルの国ではない。・・・アメリカが関心をもつのは強いヨーロッパで、いまやアメリカは弱いヨーロッパへの関心を失いつつある。そして、弱いヨーロッパを前にアメリカが恐れているのは、欧米世界を構成するのがアメリカだけになってしまうことだ。必要なのは、ヨーロッパがよりヨーロッパ的になること、ヨーロッパの統合をさらに進め、よりダイナミックなヨーロッパになることだろう。
