莫大な富を築いただけでは満足せず、「大きな野心をもち、ロシアのための壮大なビジョンをもっていたホドルコフスキーは、政治に身を投じたいという思いを制御できなくなり、結局は投獄された」。2013年12月20日、プーチン政権の恩赦によって釈放され、ドイツのベルリンで記者会見を行ったホドルコフスキーは「もう政治には関与しない」と述べつつも「政治犯として投獄されている人々を支援する社会活動に関与する」と含みをもたせる発言をしている。今回の恩赦措置は、ウクライナでロシアの圧力を受けて欧州連合(EU)との連合協定調印を棚上げしたヤヌコビッチ・ウクライナ大統領を糾弾する大規模デモが起きたことと無関係ではない。さらに、ソチオリンピックの開催を間近に控えるロシア政府は、恩赦を通じて流れを変え、ロシア政府へのイメージを改善することを願ったようだ。ホドルコフスキーがロシア政治に再び身を投じた場合、彼を支える潜在的政治基盤は存在する。しかし、・・・