CFR Meeting
ウクライナ危機の外交・経済・軍事的衝撃を検証する
2014年3月号
ロシアのナショナリストたちは、スラブ民族と東方(ロシア)正教系諸国の連帯を求めるユーラシア連合を通じてロシアを再建したいと考えている。・・・だが、ウクライナはヤヌコビッチ政権を倒すことで「われわれにはスラブ民族、東方正教会のつながりを基盤するユーラシアブロックに入るつもりはなく、ヨーロッパの一部になりたい」というメッセージをプーチンに送ったことになる。今回の事態は、これに対するプーチンのウクライナへのメッセージとみなせる(C・クプチャン)
IMFによる融資をまとめるには時間がかかるし、ウクライナの暫定政権はIMFが求めるような改革を遂行していく政治的基盤をもっていない。「当面の措置として、第2ステージに進むためのつなぎ融資を多くの条件をつけずに提供する必要がある」(R・カーン)
プーチンが大きな野心を露わにしてクリミアだけでなく、他のウクライナ地域に侵攻すれば、制圧地域を維持する一方で、親欧米派の激しい抵抗に直面する。彼が制圧しようとする地域で、抵抗運動だけでなく、ゲリラ戦が起きる。(J・デビッドソン)