
トランプと競争的権威主義の台頭
―― 米民主主義は崩壊するのか
The Path to American Authoritarianism: What Comes After Democratic Breakdown
2025年4月号掲載論文
アメリカの司法省、連邦捜査局、内国歳入庁(IRS)などの主要政府機関や規制当局をトランプの忠誠派が率いるようになれば、政府はこれらの政府組織を政治的な兵器として利用できるようになる。ライバルを捜査と起訴の対象にし、市民社会を取り込み、同盟勢力を訴追から守れるからだ。こうして競争的権威主義が台頭する。政党は選挙で競い合うが、政府の権力乱用によって野党に不利なシステムが形作られていく。政治家、ビジネス、メディア、大学、市民団体も権威主義政権の大きな権限と圧力を恐れて、立場を見直して声を潜める。競争的権威主義の台頭は、アメリカだけでなく、世界の民主主義にとって重大で永続的な帰結をもたらすことになるだろう。
- 競争的権威主義の時代へ
- 兵器化国家
- 敵を訴追して追い込む
- 政府契約と規制の力
- 政府機関を政治的ツールに
- 何が権威主義を抑えるのか
- 抑圧と自己規制
- 分岐点
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