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ヨーロッパの安全保障
―― 自立的欧州安全保障へ

ノルベルト・レットゲン ドイツ連邦議会議員

Europe Has Run Out of Time: With Trump’s Return, the Continent Must Take Charge of Its Own Security—and Quickly

Norbert Röttgen ドイツ連邦議会議員、外交委員会委員。2014年から2021年まで外交委員会委員長を務め、2009年から2012年までドイツの環境・自然保護・原子力安全担当大臣を務めた。

2025年1月号掲載論文

交渉に入れば、トランプが停戦を成立させることを求める国内圧力に直面することをプーチンは理解している。当然、そのような交渉から生まれる合意が、ウクライナやヨーロッパが安心できるものになるとは考えにくい。ワシントンがモスクワの戦争目的を受け入れれば、NATOの信頼性は大きく損なわれ、ヨーロッパの安全保障構造の基盤は揺るがされる。そうならないように、欧州の主要な軍事大国であるフランス、ドイツ、イタリア、ポーランド、イギリスはヨーロッパ合同戦略の策定を主導する必要があるし、欧米間の適切な責任分担を見直し、防衛力を強化しなければならない。実際、強力な防衛力に邪魔されない限り、プーチンが侵略をウクライナだけで断念することはないだろう。

  • 自立に向けて
  • 過去には戻れない
  • 防衛力整備
  • ヨーロッパの未来を守る

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