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AIの台頭と国家の衰退
―― AI企業の台頭と宗教の復活

ヘンリー・キッシンジャー 元米国務長官
エリック・シュミット 元グーグルCEO兼会長
クレイグ・マンディ アライアント・コンピューティング ・システムズ共同創業者

War and Peace in the Age of Artificial Intelligence: What It Will Mean for the World When Machines Shape Strategy and Statecraft

Henry A. Kissinger (1923- 2023)アメリカの歴史家、外交官で、米国務長官(1973–1977年)、米大統領補佐官(国家安全保障担当)(1969–1975年)を歴任した。
Eric Schmidt 特別競争研究プロジェクト議長、元グーグル最高経営責任者兼会長。
CrAIg Mundie アライアント・コンピューティング・システムズ共同創業者、元マイクロソフト・シニアアドバイザー。

2025年1月号掲載論文

AIは、国際システムで競合するアクターの相対的地位をリセットし、国家に国際政治インフラにおける中心的役割の放棄を強いるかもしれない。今後、社会的、経済的、軍事的、政治的なパワーを独占するのはAIを所有・開発する企業かもしれない。そして、国籍よりも宗教的単位のほうが、アイデンティティや忠誠心にとって、より関連性の高い枠組みにされるのかもしれない。世界が、AI関連の企業連携に支配されるにせよ、ゆるやかな宗教別のグループに分散していくにせよ、それぞれのグループが権利を主張して衝突する新しい「領土」は、物理的な土地ではない。それは、デジタルランドスケープになるだろう。

このエッセーは、Genesis: Artificial Intelligence, Hope, and the Human Spiritからの抜粋・編集。

  • AIと人間
  • AIと安全保障のジレンマ
  • 戦争の新パラダイム
  • 地政学的再編
  • AIを受け入れるか

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