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全面戦争の時代へ
―― 包括的紛争時代の多様な抑止力

マーラ・カーリン ジョンズ・ホプキンス大学教授

The Return of Total War: Understanding—and preparing for—a New Era of Comprehensive Conflict

Mara Karlin ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院教授。ブルッキングス研究所客員研究員。2021–2023年には米国防次官補(戦略・計画・能力担当)を務めた。近著にThe Inheritance: America's Military After Two Decades of Warがある。

2024年12月号掲載論文

戦争は人間と知的マシンとが協力して、よりスピーディーに展開され、無人機(ドローン)などの自律型ツールに大きく依存するようになった。宇宙とサイバー空間がますます重要され、しかも、「紛争勢力が多様化」している。国、テロ組織、武装集団が入り乱れているだけでなく、ウクライナ国軍にはスペイン内戦以来と思われる規模の国際的義勇兵が参加している。世界が目撃しているのは、過去の理論家が「総力戦」と呼んだものに似ている。だが、新テクノロジーと経済のグローバル化ゆえに、現代の戦争はかつての総力戦の焼き直しではない。全面戦争の時代における抑止をより信頼できるものにするには、戦争の定義が変化し、さまざまな抑止が必要になっていることを理解しなければならない。

  • 21世紀の総力戦
  • 紛争の連続体
  • 多様化するアクター
  • 抑止概念の復活
  • シグナルによる抑止
  • レジリエンスによる抑止
  • 全面戦争を回避するには

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