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高齢化と人口減少の時代
―― 人口減少と人類社会

ニコラス・エバースタット アメリカン・エンタープライズ研究所 ヘンリー・ウェント政治経済チェア

The Age of Depopulation: Surviving a World Gone Gray

Nicholas Eberstadt アメリカの政治・経済学者で、アメリカン・エンタープライズ研究所の政治経済担当チェア。専門は人口動態、開発政策、アジアの安全保障、朝鮮半島問題、グローバルヘルスなど。フォーリン・アフェアーズでは、これまでも数多くの分析を発表している。「人口動態と未来の地政学―― 同盟国の衰退と新パートナーの模索」(2019年7月号) 「先進国だけではない、新興国の少子化で世界経済の成長は減速する」(2010年10月号)、「ユーラシアに迫りくるHIVの脅威――人的犠牲が伴う政治・経済・軍事的帰結」(2003年1月号)「ロシアの「死にゆく社会」―― 想定外の人口減少はロシアをどう変えるか」(2011年12月号)。

2024年12月号掲載論文

「人々が何を好ましいと考えるかが、ほぼすべての大陸で急速に一体化しつつある」。迫り来る人口減少時代への流れを作り出している大きなトレンドは、世界的に子どもをもつことを望む欲求が低下していることによって作り出されている。出生率が急激に低下し、ますます多くの社会が、いつまで続くかわからない、広範な人口減少の時代へ向かっている。結婚を奨励し、子育てを祝福する宗教的信仰も、出生率の低下が進む多くの地域で衰退しつつある。その先にあるのは、高齢化し、より小さくなった社会で構成される世界になるだろう。人口減少は、おそらく、社会がまだ考えもせず、いまは理解できないような多くの方法で、人類を大きく変貌させていくだろう。

  • 人口減少という運命
  • 地球を一回り
  • 女性が何を望むか
  • 老人の国
  • 老化の波
  • いかに問題を克服するか
  • 人口減少と地政学
  • 新しいチャプター

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