Erman Gunes / Shutterstock.com

「現場主義外交」の試金石
―― 太平洋諸島と米中競争

チャールズ・エデル 戦略国際問題研究所上級顧問
キャサリン・ペイク 戦略国際問題研究所シニアフェロー

The Peril of American Neglect in the Pacific: To Compete with Beijing, Washington Must Beef Up Its Presence in the Region

Charles Edel 戦略国際問題研究所上級顧問兼オーストラリア・チェア。2015年から2017年まで米国務長官の政策企画スタッフを務めた。
Kathryn Paik 戦略国際問題研究所シニアフェロー。2021年から2023年まで国家安全保障会議の太平洋・東南アジア担当ディレクターを務めた。

2024年11月号掲載論文

「あなたたちのなかで、外交領域で働きたいと思う人は何人いるだろうか」。若者に行動を求めた1960年のケネディ大統領のこのフレーズは、平和部隊への参加を促し、アメリカの世界への関心を高めたと評価されている。現在も、ライバルと競い合うには、外交官たちが外国の指導者と会い、現地の文化や習慣を理解し、協調の機会を見極めなければならない。この課題がもっとも深刻に脅かされているのが太平洋諸島諸国においてだ。この地域への外交の優先順位を高め、支援を強化しなければ、フィリピンからハワイに至る太平洋地域全体でアメリカは中国に立場を譲り続けることになる。

  • 外交的関与の強化を
  • 希薄なプレゼンス
  • 外交プレゼンスの重層化を
  • 現場主義外交

(C) Copyright 2024 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top