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フィッシュ・ウォーズ
―― 水産資源をめぐる紛争

サラ・グレーザー 世界自然保護基金(WWF) シニア・ディレクター
ティム・ギャローデット 元米商務次官

Fish Wars: How to Prevent Conflict Over an Increasingly Scarce Resource

Sarah Glaser 世界自然保護基金(WWF)アメリカ・海洋の未来プログラム シニア・ディレクター。
Tim Gallaudet 退役米海軍少将。元商務次官、商務省海洋大気庁アドミニストレーター。世界自然保護基金(WWF)海洋の未来のアドバイザリーボードメンバー。

2024年9月号掲載論文

水産資源は世界に食料を提供し、漁業は何億人もの雇用を生み出し、各国の経済を支えている。だが、気候変動などの要因によって重要な水産資源の漁場が変化しつつあり、これが、漁業セクターにおける違法操業や強制労働の原因となっている。水産資源はますます希少化し、今後が予測できなくなっている。この状況で、水産資源をめぐる争いが負のスパイラルに陥れば、影響は紛争にとどまらなくなる。基幹産業の混乱、エコシステムの破壊、食糧安全保障の劣化、雇用問題の悪化など、より広範な問題を引き起こす恐れがある。いま、政策決定者に求められているのは、チャンスがあるうちに紛争予防のためのアクションをとることだ。

  • 魚をめぐる紛争
  • 漁業を取り巻く現実
  • いまこそ行動を

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