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世俗社会と宗教
―― 神なき時代と宗教の役割

シャディ・ハミド ワシントン・ポスト紙 コラムニスト

Secular Stagnation: How Religion Endures in a Godless Age

Shadi Hamid アメリカの作家、政治学者。ワシントン・ポスト紙コラムニスト兼編集委員会のメンバーで、フラー神学大学のアシスタント・リサーチ・プロフェッサー(イスラム研究)。著書にThe Problem of Democracy: America, the Middle East, and the Rise and Fall of an Ideaがある。

2024年8月号掲載論文

科学が進歩し、商業的な豊かさが増せば、宗教は消えていくと考えた人たちは、全体像を理解していなかった。宗教を個人的で、私的な信心の問題とみなすだけでは不十分だ。宗教とは共同体的な活動でもあり、アメリカで、いわゆる絶望死がもっとも増えている地域は、宗教的信仰ではなく、宗教的な参加がもっとも減少している地域なのだ。ほとんどのアメリカ人は、今も信仰心はもっているが、それを広いコミュニティーと結びつけて表現できずにいる。そのために、彼らは、それを党派政治に向けるようになった。白人キリスト教徒の多くがドナルド・トランプを支持していることはよく知られている。あまり知られていないのは、「所属教会のない」キリスト教徒が、特にトランプに忠実であることだ。

  • 宗教の台頭
  • 信条は重要か
  • エコノミストのように考える
  • 世俗化のパラドックス

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