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気候変動とポピュリスト
―― 温暖化対策と文化戦争

エドアルド・カンパネッラ ハーバード大学ケネディスクール リサーチフェロー
ロバート・Z・ローレンス ハーバード大学ケネディスクール 教授(国際貿易、投資)

The Populist Revolt Against Climate Policy: How the Culture War Subsumed Efforts to Curb Global Warming

Edoardo Campanella ハーバード・ケネディスクール ビジネス・政府センター研究員で、著書に(Marta Dassùとの共著)、Anglo Nostalgia: The Politics of Emotion in a Fractured Westがある。
Robert Z. Lawrence アメリカのエコノミストで、現在は、ハーバード・ケネディスクール教授(国際貿易・投資)。ピーターソン国際経済研究所の非常勤シニアフェロー。

2024年9月号掲載論文

ポピュリストの指導者たちは、とにかく地球温暖化対策を目の敵にし、将来の利益よりも現在の満足を優先する人間の本質を利用して、政治的に成功を収めている。米民主党議員の59%が気候変動問題への対応を最優先課題にすべきだと考えているのに対し、共和党議員でそう考えているのは12%にすぎない。政治的主流派のリーダーは、より魅力的な政治戦略、もっと感情的なストーリー、よりボトムアップの参加型政策アプローチを通じて、市民をもっと温暖化対策へ動員し、気候変動に懐疑的な人々が温暖化対策のメリットを受け入れるように、貿易と技術革新を通じて、グリーンテクノロジーのコストを、化石燃料コスト以下に抑え込む必要がある。

  • 気候変動と陰謀論
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