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右派の台頭とヨーロッパの未来
―― 仏独の政治的混乱と欧州連合

マティアス・マタイス 米外交問題評議会 シニアフェロー(ヨーロッパ担当)

Have European Voters Hamstrung the EU?: Election Results Have Plunged France and Germany Into Political Turmoil—and Jeopardized the Continent’s Agenda

Matthias Matthijis ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院准教授(国際政治経済学)で、米外交問題評議会のシニアフェロー(ヨーロッパ担当)

2024年7月号掲載論文

最近の欧州議会選挙ではリベラル派政党への支持が落ち込み、はっきりとした右傾化がみられたが、それでも、欧州連合の政策に右派が直接的な影響を与える政治連合を形成できるほどの勝利ではなかった。議会では依然として親ヨーロッパの中道勢力が多数派を占めている。むしろ、最大の衝撃はメンバー国の国内政治レベルに認められる。特に独仏で極右政党、中道右派政党が台頭したために、マクロンもショルツも国内政治に足をとられ、ヨーロッパでこれまでのようなリーダーシップを発揮できなくなるかもしれない。ヨーロッパは、今後の統合の方向性について不確実で不安定な時代を迎えるのかもしれない。

  • 選挙の意味合い
  • 右派の台頭と混乱
  • 政治ゲーム
  • 独仏の未来
  • 夢と現実の出会い

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