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強大化する反欧米枢軸
―― 中露・イラン・北朝鮮の目的は何か

アンドレア・ケンドール=テイラー 新アメリカ安全保障センター シニアフェロー
リチャード・フォンテーヌ 新アメリカ安全保障センター 会長

The Axis of Upheaval: How America’s Adversaries Are Uniting to Overturn the Global Order

Andrea Kendall-Taylor 新アメリカ安全保障センターのシニアフェロー兼大西洋安全保障プログラムディレクター。2015年から2018年まで国家情報会議ロシア・ユーラシア担当副国家情報官。
Richard Fontaine 新アメリカ安全保障センター会長。米国務省、国家安全保障会議、ジョン・マケイン上院議員の外交政策アドバイザーを歴任。

2024年6月号掲載論文

ウクライナ戦争をきっかけに、中国・ロシア・イラン・北朝鮮は、経済、軍事、政治、技術的な結びつきを強め、共有する利益を特定し、軍事・外交活動を連携させつつある。すでに、地政学状況は変化している。実際、中国の台湾侵攻を前にアメリカが軍事介入を決断すれば、ロシアはヨーロッパの別の国に対して軍事行動を起こし、イランや北朝鮮はそれぞれの地域で脅威をエスカレートさせるかもしれない。たとえ新枢軸が直接的に侵略を連動させなくても、同時多発的な衝突が欧米を圧倒する恐れがある。さらなる連携がもたらす破壊的影響を管理し、中露・北朝鮮・イランの枢軸がグローバル・システムを動揺させないようにすることを、米外交の中核目的に据える必要がある。

  • 反欧米枢軸
  • 反欧米クラブの結束
  • モスクワの役割
  • アメリカに対抗する
  • 代替秩序
  • 枢軸ブロックにどう対処するか
  • 新枢軸国の脅威

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