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ヨーロッパが備える脅威の本質
―― ドナルド・トランプと米欧関係の崩壊

リアナ・フィックス 米外交問題評議会 欧州担当フェロー
マイケル・キマージ 米カトリック大学 歴史学教授

Trump’s Threat to Europe: His First Term Tested the Transatlantic Relationship—But His Second Would Break It

Liana Fix 米外交問題評議会フェロー(欧州担当)。ジョージタウン大学ドイツ・ヨーロッパ研究センターおよびユーラシア・ロシア・東欧研究センターの非常勤教授。
Michael Kimmage 米カトリック大学歴史学教授。戦略国際問題研究所(CSIS)欧州・ロシア・ユーラシアプログラム非常勤シニアアソシエート。新著にCollisions: The War in Ukraine and the Origins of the New Global Instabilityがある。

2024年5月号掲載論文

トランプは、北大西洋条約機構(NATO)からの離脱を決断し、ウクライナを見捨て、プーチンとのパートナーシップを模索するかもしれない。だが、彼は決意に乏しく、無謀なアイデアを実行に移すことはめったにない。むしろ、大混乱をもたらす危険があるのは、トランプのビジョンよりも、気まぐれな性格だろう。道徳観念がひどく乏しく、世間の注目を集め、金儲けをし、あるいは権力と地位を高めるためなら何でもする。トランプは瞬く間に大西洋関係を破壊してしまうかもしれない。実際、アメリカのヨーロッパとの歴史的なつながりを破壊することを「勝利」として売り込めるのなら、トランプはそうするだろう。戦争をあまりにもよく知る大陸が、恒久的な平和でも、鉄のカーテンでもなく、再びカオスに包まれる未来は、決して幻想ではない。・・・

  • 気まぐれな性格
  • 一期目の教訓
  • 二期目のトランプ
  • NATOを切り崩す
  • 未来のヨーロッパ

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