抵抗の枢軸という新脅威
―― ミサイルとSNSで戦う敵の目的は
How the War in Gaza Revived the Axis of Resistance: Iran and Its Allies Are Fighting with Missiles and Memes
2024年3月号掲載論文
イラン革命防衛隊のカセム・ソレイマニが設計し、シリア紛争で具体的なつながりをもち、ガザ戦争で一気に連帯を深めた「抵抗の枢軸」とは、いかなる軍事ネットワークなのか。欧米は、イランが(ハマス、ヒズボラ、フーシ派などを含む)「抵抗の枢軸」の黒幕だとみているが、実際には、それぞれが自立した、より緩やかなネットワークだ。それでも、メンバーたちは、イスラエル、そして間接的にはアメリカに対する同じ戦争を戦っていると信じている。それだけに、抵抗の枢軸を簡単に解体することも、それを生み出した思想を粉砕することもできない。ガザの銃声が静まり、住民への圧力が緩和され、パレスチナの主権と自決への確かな道筋が描かれない限り、アメリカは危険なエスカレーション・スパイラルから抜け出すことはできないだろう。
- 何が彼らを束ねているのか
- その誕生と進化
- ガザ戦争とその後
- 反欧米のメリット
- ソーシャルメディア戦略
- 出口は存在するのか
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