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欧州における右派の台頭
―― 移民と法の秩序

マティアス・マタイス 米外交問題評議会シニアフェロー

What Do the Dutch Elections Mean for Europe?

Matthias Matthijs 米外交問題評議会シニアフェロー、ジョンズホプキンス大学・高等国際問題研究大学院 准教授(欧州の政治経済)。フォーリン・アフェアーズでは「ブレグジット後のヨーロッパ―― 統合の本来の目的に立ち返るには」(FAR2017年3月号)などを発表している。

2024年1月号掲載論文

右派が台頭しているフランス、ドイツ、ポーランドに続いて、オランダでもゲルト・ウィルダースが率いる(右派ポピュリストの)自由党が、オランダ議会下院の最大勢力となった。ベルギーでも、民族主義政党「フランダースの利益」が2024年の国政選挙で最大政党に躍り出ようとしている。フィンランド、ハンガリー、イタリア、スロバキアではすでに極右勢力が政権を握っており、スウェーデンでも極右政党が少数派政権を支えている。ヨーロッパにおける中道左派が支持を失い、中道右派政党が極右政党のレトリックや、時には政策さえも模倣するようになってきたために、中道の左派政党が右派政党との共有基盤を見いだすのが難しくなっている。

  • オランダにおける極右勢力の台頭
  • ウィルダースの政策
  • EUへの影響

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