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流動化したロシア政治
―― プーチン体制の衰退と新タカ派の台頭

タチアナ・スタノバヤ カーネギー国際平和財団 ロシアユーラシア・センター シニアフェロー

Putin’s Age of Chaos: The Dangers of Russian Disorder

Tatiana Stanovaya カーネギー国際平和財団ロシアユーラシア・センター シニアフェロー。政治分析会社RポリティークのCEO。フォーリン・アフェアーズでは「戦争を終わらせるには―― ロシアのリアリストに和平の条件を示せ」(FAR2023年1月号)などを発表している。

2023年10月号掲載論文

モスクワは疲弊し、プーチンは内部抗争に対処できずに孤立している。人々は反乱を前にしても無気力な対応を示す政府に困惑し、エリートたちは再び体制が脅かされれば逃げだそうと考えている。戦争はロシアを変化させた。プーチン体制、エリートのプーチンへの認識、この戦争への民衆の態度などに、大きな変化が生じている。もちろん、プーチン体制が否定され、現体制が崩壊するとは限らない。それでも、現在の流れは、ロシアをはるかにまとまりのない国、つまり、内部矛盾と紛争にあふれ、より不安定で先のみえない国に変化させている。プーチンが築き上げた国内秩序は一段と揺らぎ、世界はより危険で、予測不可能なロシアと対峙することになるだろう。

  • 水面下で何が起きているのか
  • ロシアは弱い国なのか
  • 不可解な国家
  • 新旧のタカ派
  • プーチンの凋落とロシアの混乱

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