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いかに経済的繁栄を共有するか
―― ベーシックインカム、社会保障の強化

ダロン・アセモグル マサチューセッツ工科大学 経済学教授

The End of Democratic Capitalism?: How Inequality and Insecurity Fueled a Crisis in the West

Daron Acemoglu
マサチューセッツ工科大学教授(経済学)。Power and Progress: Our Thousand-Year Struggle Over Technology and Prosperityの共著者。

2023年8月号掲載論文

「民主的資本主義」体制下で、格差が拡大したために、民主主義も困難な状況に追い込まれている。すでに権威主義体制などの、厄介な政治的代替制度に目を向ける人々もいる。国内のあらゆる人に一定の金額を支払うベーシックインカムを利用すれば、格差トレンドを逆転させることができると考える専門家もいる。一方、社会的セーフティネットを強化し、より良い雇用に投資すべきだとする提言もある。必要なのは、より公正な経済成長を実現し、政治腐敗を管理し、大企業の過剰な権力を抑制することだ。民主的資本主義の危機を、民主主義の終焉としないための方策は存在する。

  • 民主的資本主義の危機
  • 何が停滞と衰退を引き起こしているか
  • なぜ機能不全に陥ったか
  • 信頼の失墜
  • 選択肢はあるか

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