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プーチンの戦争からロシアの戦争へ
―― プーチンと一体化するエリートと民衆の心理

ユージン・ルーマー カーネギー国際平和財団 ロシア・ユーラシアプログラム ディレクター

How Putin’s War Became Russia’s War: The Country Will Struggle to Reckon with Its Crimes in Ukraine

Eugene Rumer
カーネギー国際平和財団 ロシア・ユーラシアプログラム・ディレクター 前国家情報会議分析官(ロシア・ユーラシア担当)。

2023年7月号掲載論文

ウクライナに戦争を仕掛け、モスクワが敵視する個人を神経ガスで攻撃する。イランや北朝鮮などのならず者国家に先端技術を売り込み、サイバー兵器を無差別に利用する。しかも、核兵器と国連安保理常任理事国の地位に守られているため、国際的な非難や制裁を受けることもない。プーチンの後継者が抜本的な軌道修正を行い、罪を償い始めるとも考えにくい。結局、プーチンは、ロシアのエリートと社会を戦争の共犯に仕立て上げることで、この国が彼の体制から劇的に離れていく可能性を抑え込んでいる。こうして、アメリカとその同盟国にとって、中国といかに戦うかという問題に勝るとも劣らない、厄介な問題が作り出されている。

  • ロシアというプーチンの共犯者
  • エリートと民衆
  • ロシア民衆と帝国の遺産
  • 歴史の影

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