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欧米世界とグローバルサウス
―― 失った信頼を回復するには

デービッド・ミリバンド 元イギリス外相

The World Beyond Ukraine: The Survival of the West and the Demands of the Rest

David Miliband
元イギリス外相(2007―2010年)。国際救済委員会(IRC)の委員長。

2023年7月号掲載論文

欧米と「その他の世界」のビジョンの間には大きな溝が存在する。非欧米世界で、「ウクライナの自由と民主主義のための闘いは、自分たちの闘いでもある」という欧米の主張を受け入れる国はあまりない。これは冷戦後の欧米によるグローバル化の管理ミスに対する途上国の深いいらだち、実際には怒りの産物に他ならない。グローバルサウスは、欧米のダブルスタンダードに怒りを感じ、国際システムの改革が停滞していることに苛立っている。欧米とその他の世界のビジョンとの間にこうした溝が存在することは、気候変動、パンデミックという巨大なグローバルリスクに直面する今後の世界にとってきわめて危険であり、その根本原因に対処しなければ、溝は広がる一方だろう。

  • 欧米の孤立
  • 欧米対「その他」
  • 様子見を決め込む
  • いかに途上国と連帯するか
  • 国連改革
  • 民主主義対独裁主義の対立なのか

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