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反米パートナーシップのリアリティ
―― 中露関係をどう評価するか

トーマス・グラハム 米外交問題特別フェロー ロシア・ユーラシア担当

Putin-Xi Summit Reinforces Anti-U.S. Partnership

Thomas Graham 米外交問題評議会特別フェロー(ロシア、ユーラシア担当)、 イェール大学東ヨーロッパ・ユーラシア研究プログラム共同設立者。米大統領特別補佐官、国家安全保障会議シニアディレクターなどを経て現職。

2023年5月号掲載論文

2023年3月、中露の指導者は「ルールを基盤とする米主導の国際秩序を覆して、多極化を模索する」意図を確認しつつも、習近平はロシアに兵器を提供するとは明言しなかった。現実には、ウクライナ戦争の軍事的膠着状態は北京に恩恵をもたらしている。ウクライナ侵略は、アメリカの関心と資源をインド太平洋地域から遠ざけ、ロシアは経済的生命線を中国に頼らざるを得なくなっている。しかも、重要な天然資源、特に石油やガスをロシアから安価に入手できる。この計算を前提にしたのか、今回も、習近平はロシアが十分に戦いを継続できる道徳的・物的支援を約束しつつも、ロシアが優位を得るのに必要な支援には踏み込まなかった。・・・

  • 中露の微妙な関係
  • 中露サミットとウクライナ戦争
  • 中露関係の本質

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