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中東秩序の分水嶺
―― イラン・サウジ合意と米中競争

マリア・ファンタッピー 在ローマ 国際関係研究所(IAI)
バリ・ナスル ジョンズ・ホプキンス大学 高等国際関係大学院 教授

A New Order in the Middle East?: Iran and Saudi Arabia’s Rapprochement Could Transform the Region

Maria Fantappie ローマのIstituto Affari Internazionaliのアソシエイトフェロー。
Vali Nasr ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院教授(国際問題・中東研究)。

2023年5月号掲載論文

サウジは、イランとの関係正常化交渉に中国を関与させるのが、合意を永続化させるための間違いのない保証になると考えた。イランも、習近平は信頼できる仲介者の役割を果たすことができると考えた。一方、「アラブ・イスラエル同盟がイランを封じ込める」という構図を期待してきたワシントンの立場は非現実的になった。リヤドはアメリカだけでなく、ロシアや中国とも緊密で独立した関係をもつことを望んでいる。エジプト、イラン、イスラエル、トルコとのバランスをとりながら、サウジの安全を守り、地域に影響力を行使する、重要な役割を担っていると自負している。

  • イランとサウジの和解
  • 中国の役割
  • サウジの立場
  • シルクロードの安全保障

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