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レッドチャイナの復活
―― 習近平のマルクス主義

ケビン・ラッド アジア・ソサエティ会長

The Return of Red China: Xi Jinping Brings Back Marxism

Kevin Rudd オーストラリアの政治家で、ニューヨークのアジア・ソサエティの会長。オーストラリアの首相、外相などを経て現職。著書にThe Avoidable War: The Dangers of a Catastrophic Conflict Between the U.S. and Xi Jinping's Chinaがある。フォーリン・アフェアーズでは、「迫り来るアナーキー ―― 米中対立と国際社会」(2020年6月号)、「米中衝突を制御するには ―― 対立のエスカレーションと戦争リスク」(2021年3月号)などを発表している。

2022年12月号掲載論文

習近平の中国は、鄧小平路線に象徴される改革開放路線、プラグマティズム路線と完全に決別した。改革時代の終わりの儀式を司ったのが第20回党大会だった。マルクス・レーニン主義の信奉者である習の台頭はイデオロギー的指導者の世界舞台における復活を意味する。共産党による政治・社会の統制時代へ回帰し、中国における少数意見や個人の自由のための空間は小さくなっていくだろう。経済政策も市場経済路線から国家主義的アプローチへ戻され、国際的現状を変化させることを目的とする、ますます強硬な外交・安全保障政策が模索されるようになる。考えるべきは、この計画が成功するのか、それとも、このビジョンに抵抗する政治的反動が内外で引き起こされるかだろう。

  • 改革開放路線の終わり
  • 何を重視しているか
  • 待ち受ける未来

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