あらゆる都市に猛暑対策担当官を
―― 熱波に備える最高猛暑責任者の任命を
Every City Needs a Chief Heat Officer: A First Step Toward Adapting to Deadly High Temperatures
2022年7月号掲載論文
2022年は暑い年になるだろうが、少なくとも今後100年間でみればもっとも涼しい年の一つになるはずだ。熱波は人命を奪うだけでなく、道路の陥没や線路の歪みなど、インフラにもダメージを与える。ほとんどの飛行機は気温が49度を超えると離陸できなくなるし、携帯電話は気温が40度に達すると機能しなくなる。ハリケーンや竜巻とは違って、熱波はドラマチックなニュース映像になりにくいが、暴風雨と同じように、熱波は対策をとり、備えることができる。熱波に名前をつけたり、カテゴリーを示したりすれば、大衆の注意を引きやすくなる。実際、この措置はアテネ(ギリシャ)やセビリア(スペイン)など世界6都市で実験されている。だが、気温上昇への対応計画を立案し、実行する担当者を置いている都市は、世界にも数えるほどしかない。人命を救うために、各国の自治体指導者は、最高猛暑責任者(CHO)のポストを設けるべきだろう。
- 気候変動対策官を
- 高まるトレンド
- 民衆を動員せよ
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