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パンデミックの現状をどう捉えるか
―― オミクロンとニューノーマル

マイケル・T・オスタホルム ミネソタ大学感染症研究・政策センター所長 マーク・オルシェーカー 作家・フィルムメーカー

The Pandemic of Unknowns Reaching a New Normal in an Age of Uncertainty

Michael T. Osterholm ミネソタ大学の指導教授で、同大学感染症研究・政策センター所長。 Mark Olshaker 作家であり、ドキュメンタリー・フィルムメーカー。二人はDeadliest Enemy: Our War Against Killer Germsの共著者。

2022年3月号掲載論文

考えるべきは、現在進行しているヒトへの感染が新たな変異株を作りだしている危険があることだ。世界人口の約40%は依然としてCOVID19ワクチンを一度も接種しておらず、非常に感染に脆い状態にある。もちろん、オミクロンによる大規模感染とワクチン接種率の上昇が重なることで、最終的に現在のパンデミック(世界的流行)がエンデミック(地域的流行)へ後退し、インフルエンザのような季節性の呼吸器疾患へコロナが変化していくという楽観論もある。だが悲観的な見方をすれば、デルタとオミクロンは来るべき悪夢の前触れに過ぎないかもしれない。いずれ、以前のバージョンと同じかそれ以上の感染力をもち、より重篤な症状を引き起こし、免疫を回避する能力をもつ新しい変異株が登場するかもしれない。政府や国際機関は「あらゆる問題への解決策など持ちえないこと」を認識し、未知の事態に備える必要がある。




  • インフルモデルでは対処できない
  • 楽観を戒めよ
  • 特効薬は存在しない
  • ゼロコロナ政策の矛盾
  • ニューノーマル・シナリオ

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