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環境・社会・ガバナンスと政府の役割
―― 企業の社会的責任のポテンシャルと限界

ダイアン・コイル  ケンブリッジ大学教授(公共政策)

The Revolution Will Not Be Privatized Corporate Responsibility and Its Limits

Diane Coyle ケンブリッジ大学教授(公共政策) 著書にCogs and Monsters: Whar Economics Is、and What it should beがある。

2022年3月号掲載論文

「環境、社会、ガバナンス(ESG)」に関する活動報告を企業が導入しようと試みるのは歓迎すべき流れだが、こうした切実な問題を企業が解決できると考えるのは大きな間違いだろう。純粋に世界をよくすることに関心があるわけではなく、多くの企業は、ESG基準やその他の持続可能性の指標を主に自社の評判を上向かせるために利用していることも多い。社会変革に向けて行動を起こすべきはやはり政府で、経済に新たな規制を導入すべきだろう。市場をうまく機能させ、環境の持続可能性や低所得労働者の賃金向上など、社会的価値を映し出す法律も必要になる。世界が必要としているスピードと規模で社会の変化を実現するには、政府は、企業が決して同意しないような措置を規制で強制しなければならない。

  • 環境、社会、ガバナンス
  • 報告の価値
  • 政府の出番

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