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アジア主義からナショナリズムへ
―― アジアにおける革命運動の変遷

アドム・ゲタチュー シカゴ大学  アシスタントプロフェッサー(政治学)

Anti-imperial Subjects Asia’s Unfinished Rebellions

Adom Getachew アメリカの政治学者で、シカゴ大学アシスタントプロフェッサー(政治学)。政治理論を専門とし、政治思想史、帝国と人種などを現在の研究テーマにしている。著書にWorldmaking After Empire: The Rise and Fall of Self-Determinationがある。

2021年9月号掲載論文

第一次世界大戦期、アジアでは別の戦争が起きていた。ジャワ島では、中心部でもプランテーションでも労働者のストライキが起き、マレー半島のクランタン州では新税に対する反乱が発生した。サイゴンからスマトラ、シンガポールからラホールまで、抵抗思想が野火のような広がりをみせていた。反乱にはそれぞれの火種があり、抵抗運動の政治的イデオロギーは様々だったが、アジア主義という共通するグローバルなビジョンがあった。こうして「帝国主義の絶頂期にあった欧州列強に対抗するラディカル勢力「アジアン・アンダーグラウンド」が形成された。「欧米の主人たちと、支配されている自分たちの立場は逆転する」と確信するアジア主義思想は、最初に日本に拠点を見出すが、その後、共産主義の国際主義と重なりあい、最終的にはナショナリズムへ向かっていった。・・・。

  • アジアの革命家たち
  • アジア主義と日本
  • アジアにおける革命思想
  • 革命ネットワーク「海外の村」
  • ナショナリズム路線へ

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