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マジックマネーの時代は続く
―― われわれが信頼するFRB

セバスチャン・マラビー  米外交問題評議会 シニアフェロー(国際経済担当)

In the Fed We Trust Inflation Will Likely Subside, and the Age of Magic Money Will Go On

Sebastian Mallaby 米外交問題評議会シニアフェロー(国際経済担当)。フォーリン・アフェアーズでは、「マジックマネー」の時代 ―― 終わりなき歳出で経済崩壊を阻止できるのか(2020年7月号)などを発表している。

2021年8月号掲載論文

アメリカ市場における「復活した需要と限られた供給」は予想可能な結果をもたらした。連邦準備制度理事会のPCEコアデフレーターは、3・4%と、1990年代初頭以来の高水準で推移している。マジックマネーの時代におけるこのようなインフレは何を意味するのか。インフレの時代が本当に戻ってきたのか。エコノミストや金融アナリストの答えは、現在のインフレがどうなるかについての三つの予測として大別できる。但し、マジックマネーの時代が色あせていくと示唆するのはこのうちの一つの予測、それも、もっとも現実性に乏しい予測だ。連邦準備制度理事会が40年にわたって信頼を築いてきたからこそ、マジックマネーの時代は私たちの目の前にある。世界の人々は、自国の中央銀行が極端な規模の紙幣を刷り増しても、インフレによって自国通貨の価値が破壊されることはないと信頼している。うまくいくとは信じがたいかもしれないが、それでもうまくいっている。・・・

  • マジックマネーの時代
  • 三つのシナリオ
  • われわれが信じる中央銀行

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