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半導体は何処へいった
―― グローバルサプライチェーンをいかに守るか

チャド・P・ボウン ピーターソン国際経済研究所  シニアフェロー

The Missing Chips How to Protect the Semiconductor Supply Chain

Chad P. Bown ピーターソン国際経済研究所シニアフェロー。フォーリン・アフェアーズでは、「米中経済のディカップリングの意味合い―― 解体するグローバル貿易システム(2019年9月号)、「パンデミックと保護主義の台頭―― 輸入からの保護と輸出保護主義」(2020年6月号)などを発表している。

2021年8月号掲載論文

なぜ半導体チップは不足しているのか。コロナ危機のなかで、リモートワークシステムの投資が進み、多くの人がホームオフィスディバイスを新たにアップグレードしたことで、チップ需要が急増したのは事実だ。しかし、最大の問題は、トランプ政権が国家安全保障上の懸念を理由に2018年に中国との貿易・技術戦争に入り、これによって、グローバルな半導体のサプライチェーンと市場が揺るがされたことだ。特にファーウェイへの制裁措置へのパートナー国の同調を求めたことで、市場の歪みは大きくなった。すでにバイデン新政権は、日本、韓国、欧州連合(EU)との首脳会談で新たな半導体戦略に向けた基本合意をまとめている。必要なのは多国間協調の詳細を詰めて、それを具体化し、履行していくことだ。

  • 何が供給不足を引き起こしたか
  • 貿易という武器
  • 世界規模での半導体不足
  • 多国間輸出規制

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