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新疆における文化弾圧のルーツ
―― 帝国の過去とウイグル人

シーン・R・ロバーツ ジョージ・ワシントン大学 エリオットスクール 准教授(国際関係論)

The Roots of Cultural Genocide in Xinjiang
China’s Imperial Past Hangs Over the Uyghurs

Sean R. Roberts アメリカの中国研究者。ジョージ・ワシントン大学エリオットスクール准教授(国際関係論)で、同大学国際開発研究プログラムディレクター。著書にThe War on the Uyghur: China’s Internal Campaign against Muslim Minorityがある。

2021年5月号掲載論文

新疆における北京の残忍な行動は、習近平体制の権威主義化や中国共産党(CCP)のイデオロギーを映し出しているだけではない。むしろ、ウイグル人に対する抑圧は、「征服したものの、現代の中国に完全に組み込めず、一方で、実態のある自治も与えていない領土」と北京との「植民地的な関係」に起因している。北京はウイグル人の文化とアイデンティティを抹殺することを決意している。「彼らの血統・ルーツを壊し、つながりと起源を破壊すること」を目的にしている。欧米はこれを人権侵害として攻撃しているが、変化は起きそうにない。現実には、2020年に国連人権理事会で45カ国が新疆での中国の行動を擁護する書簡に署名している。「ウイグル人に対する扱いが中国の経済と名声にダメージを与える」と北京が納得しない限り、大きな変化は期待できない。

  • 北京と新疆ウイグル
  • 中国的植民地主義
  • 先送りされた脱植民地化
  • テロのミラージュ
  • 外圧の限界

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