新保守主義がなぜ必要か
―― アメリカ政治再生の鍵を握る保守主義の再編
A New Conservatism
Freeing the Right From Free-Market
2021年5月号掲載論文
経済リバタリアン、社会的保守派、外交タカ派の連合は、それぞれが自分たちのポートフォリオを重視するあまり、公共政策の多くが(最大公約数的に)市場原理主義者という小さな集団の手に委ねられてしまった。保守派の経済思想が衰退するにつれて、リバタリアンの思想が市場原理主義へ固定され、今日ではほとんどのコメンテーターはそうした原理主義思想の持ち主を「保守派」と呼んでいる。こうして、政治危機が引き起こされている。進歩主義はアイデンティティ政治や高学歴エリート特有のつかみ所のない悩みにますます執着している。だが「家族やコミュニティが依って立つ基盤に関する懸念に焦点を当てた(保守派の)イデオロギー的メッセージ」を前にすると進歩主義に力はない。今こそ保守派が中道右派としての立場を示すときだ。
- 保守派の衰退
- トランプという地雷
- 保守主義の思想
- 主流派はなぜ失敗したか
- 保守主義の新アプローチ
- 労働組合、公教育制度
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