Everett Collection / Shutterstock.com

なぜリベラルな国際主義は破綻したか
―― ウィルソン主義の終わり

ウォルター・ラッセル・ミード  バード大学教授(外交・人文学)

The End of the Wilsonian Era
Why Liberal Internationalism Failed

Walter Russel Mead バード大学教授(外交・人文学)、ウォール・ストリート・ジャーナル紙「グローバル・ビュー」コラムニスト、ハドソン研究所フェロー。フォーリン・アフェアーズでは、「トランプが寄り添うジャクソニアンの思想―― 反コスモポリタニズムの反乱」(2017年3月号)、「 「歴史の終わり」と地政学の復活―― リビジョニストパワーの復活」(2014年5月号)などを発表している。

2021年2月号掲載論文

現代の世界政治でもっとも重要な事実とは、ウィルソン主義の崇高な試みが失敗に終わったことだろう。法に基づく普遍的な秩序が国家間の平和と国内における民主主義を保証するという夢はもはや重視されなくなり、今後、現実味を失っていくだろう。もっとも、ウィルソン主義とはヨーロッパ特有の問題に対するヨーロッパ特有の解決策だったわけで、それがグローバルな規範だったわけではない。いずれにせよ、米大統領が自由主義的な国際主義の理念に基づいて外交政策を策定できる時代が近い将来に再現されることはおそらくないだろう。

  • 過ぎ去りし過去
  • ルールを基盤とする秩序の歴史的系譜
  • ウィルソン主義的秩序への期待
  • ウィルソン主義に対する逆風
  • ウィルソン主義とヨーロッパ
  • ポピュリズムの台頭
  • バイデンの課題

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2021 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top