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パンデミック対策を左右する政府への信頼
―― 誰がどのように情報を伝えるか

トマス・J・ボリキー 外交問題評議会 ディレクター (グローバルヘルス担当) ソーヤー・クロスビー ワシントン大学健康指標評価センター  データアナリスト サマンサ・キーナン 外交問題評議会リサーチアソシエーツ グローバルヘルス、経済、開発)

Fighting a Pandemic Requires Trust Governments Have to Earn It

Thomas J. Bollyky 外交問題評議会 ディレクター(グローバルヘルス担当)フォーリン・アフェアーズでは「感染症が暴き出す政治システムの正体―― パンデミックの本当の教訓」(2020年5月号)、「ワクチンナショナリズムを回避せよ―― パンデミックを終わらせる国際協調を」(2020年9月号)などを発表している。 Sawyer Crosby ワシントン大学健康指標評価センター データアナリスト Samantha Kiernan 外交問題評議会 リサーチアソシエーツ(グローバルヘルス、経済、開発)

2020年12月号掲載論文

パンデミックに相対的にうまく対応できた国とそれに失敗した国の違いはどこにあるのか。リスクコミュニケーションにおいて重要なのは「何が問われているか」だけでなく、「誰が」情報や懸念を「どのように」伝えるかだ。要するに、情報を伝える側が信頼されていなければ、市民が耳を傾けることもない。実際、事実に反する説明をした政治家もいる。米大統領は2月の時点で、「それはインフルエンザのようなもので、制御できるし、いずれいなくなる」とさえ表明した。効果的な治療法がなく、人々が既存の免疫をもたない新型ウイルスに直面して、市民が互いに自らを守れるようにするために、政府ができる唯一のことは「自分を守るために何が必要かについて市民を納得させること」だ。特に自由な社会においては、そうした試みの成功は政府と市民の間に信頼があるかどうかに左右される。

  • 政府を信頼しているか
  • 信頼の連鎖
  • 政府への信頼の崩壊とウイルスの拡散
  • 成功の秘訣
  • リスクの正しい評価

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