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ならず者の超大国
―― 非自由主義的アメリカの世紀?

マイケル・ベックリー タフト大学准教授(政治学)

Rogue Superpower
Why This Could be an Illiberal American Century

Michael Beckley アメリカの政治学者で、タフト大学准教授、アメリカン・エンタープライズ・インスティテュートの客員研究員。著書に、Unrivaled: Why America Will Remain the World's Sole Superpowerがある。

2020年11月号掲載論文

戦後秩序のなかで、ワシントンは多くの国に軍事的保護、安全なシーレーン、米ドルと米市場へのアクセスを提供し、引き換えに、これらの同盟諸国はアメリカへの忠誠を尽くし、自国の経済や政治の自由化に応じてきた。だが、アメリカ外交の底流をなしているのは、リベラリズムよりも、アメリカファーストの思想だ。(他の先進諸国の)急速な人口高齢化そしてオートメーション化の台頭によって、アメリカのリードはさらに堅固になり、パートナーへの依存レベルが低下すれば、アメリカは国際協調よりも「外交への取引的アプローチ」を重視する「ならず者の超大国」になるかもしれない。これまでの「アメリカ世紀」が、世界におけるアメリカの役割についてのリベラルなビジョンを基盤に構築されてきたのに対し、私たちの目の前にあるのは、「非自由主義的なアメリカの世紀の夜明け」なのかもしれない。

  • 高齢化とオートメーションの作用
  • 孤高の大国
  • 高齢化するライバル国
  • スマートマシンの時代
  • 技術革命とナショナリズムの台頭
  • ならず者の超大国と世界
  • 民主国家連合への道

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