一国二制度の終焉
―― 私たちが知る香港の終わり
One Country, Two Systems, No Future The End of Hong Kong as We Know It
2020年9月号掲載論文
2019年の混乱を前に、習近平は香港がもつ特有の権利を憂慮するようになった。こうして彼は、香港を中国の主権内の問題と定義することで、アメリカやその同盟国が中国に反対することのコストを引き上げ、現地での抗議行動を封じ込めるための迅速な動きをみせた。6月30日に導入された国家安全法によって、香港は北京のいいなりにならざるを得なくなり、実際、香港の抗議運動は抑え込まれている。分離主義、テロ、破壊・転覆工作、そして「外国パワーとの共謀」は、国家安全法ですべて犯罪と定義されているために、大陸に引き渡されるリスクを冒すことなく、香港の民主活動家が共産党の指令に反対することはいまやほぼ不可能になった。次期米大統領が、中国共産党による世界有数の活気ある社会の乗っ取りという事態を覆すのは容易ではないだろう。
- 北京にとっての香港
- 騒乱はアメリカの陰謀?
- 終わりなき催涙ガス弾攻撃
- 刑務所からの手紙
- 次は台湾か
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