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外交的自制をかなぐり捨てた中国
―― 覇権の時を待つ北京

カート・M・キャンベル  元米国務次官補(東アジア・太平洋担当) ミラ・ラップ=フーパー  外交問題評議会 シニアフェロー(アジア研究)

China Is Done Biding Its Time The End of Beijing’s Foreign Policy Restraint?

Kurt M. Campbell アメリカの外交官で、アジア研究者。アジアグループの議長兼CEO。国務次官補(東アジア・太平洋担当)などを経て現職。 Mira Rapp-Hooper アメリカの政治学者で、アジア安全保障問題の専門家。外交問題評議会シニアフェロー(アジア研究)。著書にShield of the Republic: The Triumph and Peril of America’s Allianceがある。

2020年8月号掲載論文

北京は事実上すべての外交領域で前例のない外交攻勢に出ている。香港(の民主派)を締め上げ、南シナ海の緊張を高める行動をとり、オーストラリアに対する圧力路線をとっているだけではない。インドとの国境紛争で軍事力を行使し、欧米のリベラルな民主主義への批判をさらに強めている。そこに、かつてのような慎重さはない。もちろん、北京は「外交に熱心でない米政権が残したパワーの空白」を利用しているだけかもしれない。しかし、より永続的な外交政策上のシフトが進行中であると信じる理由がある。世界は、中国の自信に満ちた外交政策がどのようなものか、おそらく、その第1幕を目にしつつある。北京はいまや自国がどう受け止められるか、そのイメージのことをかつてのようには気にしていない。おそらく、力の路線をとることで、ソフトパワーの一部を失うとしても、より多くを得られると計算している。・・・

  • 抜本的に変化した外交
  • 強硬なレトリック
  • なぜ強硬論線へ転じたのか
  • 変革の時

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