エコノミストの節度と本懐
―― 判断領域を広げすぎていないか
The Dismal Kingdom Do Economists Have Too Much Power?
2020年5月号掲載論文
20世紀のエコノミストたちは公共政策を方向づける洗練されたモデルを考案し続けた。その過程において多くの経済研究者は傲慢さを身につけてしまったかもしれない。有権者からの明確な意向がわからない議員、規制当局が「目の前にある規範的設問への経験的な答えをみつけた」と主張して不確実性を取り払ってくれるエコノミストに依存するようになったからだ。市民の信頼を再び勝ち取るには、自らの知識の限界を認識し、そのギャップを埋めるために他の領域の専門家、政治指導者、有権者の意見を尊重した19世紀のエコノミストの謙遜さを取り戻さなければならない。
- エコノミストの本懐
- 地下室から表舞台へ
- マンスフィールド・バーと人の命
- 哲人王としてのエコノミスト
- 規制緩和のコスト
- 見せかけのエコノミスト
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