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平壌とコロナウイルス
―― ウイルスと経済と体制危機

スー・ミ・テリー  戦略国際問題研究所  シニアフェロー

Can North Korea Cope With the Coronavirus Kim Jong Un Faces His Greatest Test Yet

Sue Mi Terry 戦略国際問題研究所 シニアフェロー。米中央情報局(CIA)上席分析官、国家安全保障会議(NSC)ディレクターなどを経て現職。専門は朝鮮半島問題

2020年4月号掲載論文

コロナウイルスの侵入を警戒する北朝鮮は、国境線を封鎖し、あらゆるツーリズムを停止し、外国人のすべてに行動制限を課している。多くの公共サイトを閉鎖し、あらゆる学校を1カ月にわたって閉鎖している。こうした措置を続ければ、ウイルスの脅威は抑え込めても、経済的に追い込まれ、平壌の体制基盤が損なわれることになる。一方、北朝鮮にウイルスが入り込めば、感染は急速な広がりをみせるだろう。北朝鮮人口の43%(1100万人)が栄養失調に陥り、体力と抵抗力を失っており、この状況で感染症ウイルスが入り込めば、ひとたまりもない。しかも、この国にはパンデミックと闘うインフラはなく、病院システムはほとんど機能しておらず、医薬品も不足している。

  • 前門の虎後門の狼
  • 迫りくる危機
  • 波及効果
  • 金正日は生き残れるか

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