DANIEL CONSTANTE / Shutterstock.com

鎖につながれたグローバル化
―― サプライチェーン、ネットワークと経済制裁

ヘンリー・ファレル  ジョージ・ワシントン大学 教授(政治学) アブラハム・L・ニューマン  ジョージタウン大学 教授(政治学)

Chained to Globalization Why It’s Too Late to Decouple

Henry Farrel ジョージ・ワシントン大学教授(政治学及び国際関係論)。フォーリン・アフェアーズでは「米欧データ戦争の衝撃―― 覇者の奢りとヨーロッパの反撃」(2016年2月号)などを発表している。 Abraham L. Newman ジョージタウン大学外交大学院 教授(政治学)。

2020年2月号掲載論文

デジタルネットワーク、金融フロー、サプライチェーンが世界中に拡大し、アメリカを中心とする各国は、これを、他国を捕獲する蜘蛛の巣とみなすようになった。米国家安全保障局はあらゆる種類のコミュニケーションを傍受し、米財務省は国際金融ネットワークを利用して、無法な国家と金融機関に制裁を課している。一方、ファーウェイが5Gをグローバルレベルで支配すれば、北京もファーウェイをゲートウェイにして世界の通信に侵入し、これまでアメリカが中国に対して試みてきたことを、アメリカに対して実施できるようになる。日本も重要な産業用化学製品の流通を制限することで、韓国のエレクトロニクス産業を狙い撃ちにした。鎖につながれたグローバル化の現実を受け入れ、理解することが、これらのリスクを抑えるために必要不可欠な最初のステップになる。

  • 鎖につながれたグローバル化
  • 相互依存の兵器化
  • 経済切り離し策の本当の理由
  • 経済と安全保障を同じ枠組みで捉えよ
  • 緊張緩和に向けて

この論文はSubscribers’ Onlyです。


フォーリン・アフェアーズリポート定期購読会員の方のみご覧いただけます。
会員の方は上記からログインしてください。 まだ会員でない方および購読期間が切れて3ヶ月以上経った方はこちらから購読をお申込みください。会員の方で購読期間が切れている方はこちらからご更新をお願いいたします。

なお、Subscribers' Onlyの論文は、クレジットカード決済後にご覧いただけます。リアルタイムでパスワードが発行されますので、論文データベースを直ちに閲覧いただけます。また、同一のアカウントで同時に複数の端末で閲覧することはできません。別の端末からログインがあった場合は、先にログインしていた端末では自動的にログアウトされます。

(C) Copyright 2020 by the Council on Foreign Relations, Inc., and Foreign Affairs, Japan

Page Top