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人工知能とデジタル権威主義
―― 民主主義は生き残れるか

ニコラス・ライト インテリジェント・バイオロジー  コンサルタント(神経科学者)

How Artificial Intelligence Will Reshape the Global Order
The Coming Competition Between Digital Authoritarianism and Liberal Democracy

Nicholas Wright
神経科学者。英インテリジェント・バイオロジーのコンサルタントで、ジョージタウン大学メディカルセンター・クリニカルバイオエシックスセンターのアフィリエートスカラー。カーネギー国際平和財団のアソシエート(核政策プログラム)などを経て現職。

2018年8月号掲載論文

各国にとっての政治・経済的選択肢は「民衆を抑圧し、貧困と停滞に甘んじるか」、それとも「民衆(の創造力)を解き放って経済的果実を手に入れるか」の二つに一つだと考えられてきた。だが、人工知能を利用すれば、権威主義国家は市民を豊かにする一方で、さらに厳格に市民を統制できるようになり、この二分法は突き崩される。人工知能を利用すれば、市場動向を細かに予測することで計画経済をこれまでになく洗練されたものにできる。一方で、すでに中国は、サーベイランスと機械学習ツールを利用した「社会信用システム」を導入して「デジタル権威主義国家」を構築し始めている。20世紀の多くが民主主義、ファシズム、共産主義の社会システム間の競争によって定義されたように、21世紀はリベラルな民主主義とデジタル権威主義間の抗争によってまさに規定されようとしている。

  • 権威主義と人工知能
  • デジタル権威主義
  • 社会監視システムの構築と輸出
  • 民主的対策
  • いかに備えるか

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