米ロ関係の真実
―― 何も期待できない理由
Russia as It Is
A Grand Strategy for Confronting Putin
2018年8月号掲載論文
2011年までには、2期目にプーチンがロシア市民と交わした暗黙の社会契約、つまり、「政府が経済成長を提供する代わりに、民衆は政治に口出しをしない」という契約の前提は崩れ始めていた。こうしてプーチンは外に敵を定める戦術を採り始めた。悪意に満ちた欧米から祖国を防衛することを訴え、反プーチンデモの指導者たちを「アメリカのエージェント」と批判するようになった。いまや彼は、「退廃した欧米」と闘う新しいナショナリズムのリーダーを自認し、この立場が彼を政治的に支えている。プーチンが権力の座にある限り、ロシアを変化させるのはほぼ不可能だろう。ワシントンが望み得る最善は、選択的協調路線をとりつつも、基本的には、モスクワの外国での行動を牽制し、ロシアが内側から変化するのを待つ、辛抱強い封じ込め政策をとることだろう。
- 冷戦ではなく、「熱い平和」
- 冷戦後の米ロ関係
- 何が協調の流れを遮断したか
- ロシア封じ込めを
- 封じ込めと選択的協調
- 戦略的忍耐
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