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非核化と体制保証の間
―― 交渉で何が起きるか分からない理由

ジョセフ・ユン 前米北朝鮮政策特別代表

Is a Deal with North Korea Really Possible?: The Gap between Expectations and Reality

Joseph Yun アメリカの元外交官で、北朝鮮問題の専門家。マレーシア大使などを経て、前米北朝鮮政策特別代表(2016年10月―2018年3月)を務めた。

WEB限定掲載論文

トランプは「カードを握っているのは自分だ」と考えている。「最大限の圧力」によってひどく追い込まれているために、「金正恩は核兵器の放棄に応じるだろう」とトランプは考えている。韓国の文在寅大統領は「金正恩は非核化を真剣に考慮している」と頑なに主張しているが、現実には「核保有を実質的に立証した国の指導者として、金正恩が交渉を有利に進められると考えていることは明らかだ」。金正恩にとって、父と祖父が望みながらも、果たせなかった夢を実現し、有利な立場で交渉すること以外、米大統領と一対一で交渉する理由などないはずだ。トランプはすでに段階的な非核化への理解を示している。しかし、米朝双方が完全に異なる立場から交渉をスタートし、全く別の結末を望み、しかも、相手の交渉力へのイメージにも食い違いがあるだけに、交渉は容易ではない。・・・

  • 交渉力と目的に関するイメージギャップ
  • トランプの譲歩にどう応えるか
  • 平壌が譲歩すれば

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